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トランスを用いた自作ACアダプタ (正負電源出力仕様)。
オペアンプを使ったヘッドホンアンプを作製する際、大抵の場合正負電源が必要になります。ACアダプタの電圧を分圧回路し、仮想GNDを生成する方法が簡単ですので、これまではこちらを利用してきました。 → オペアンプ+SEPP分圧

しかしながら、より高音質をめざすなら電源トランスを用いた正負電源を使用したいところです。ただ、トランスを用いる場合、「トランスが大きくて場所を取る」「トランス等からの誘導ハムが乗る」など、面倒な点があるのも事実です。

この点を解決するのに一番単純な方法は、電源を別筐体にしてしまう事でしょう。というわけで、トランスを使った自作ACアダプタのご紹介。出力端子に悩みましたが、この様に正負電源を出力できるようにしてみました。

トランスを用いた自作ACアダプタ (正負電源出力仕様)。


回路の概要


  • トランスから正負電源生成
  • SBDで全波整流
  • 3端子レギュレータで電圧を安定化
  • レギュレータ出力をLCフィルタ
  • 3ピンの端子で正負電源を外部出力
電源回路としては教科書通りでしょう。3端子レギュレータ以降にLCフィルタをいれてノイズ対策をしてみましたが、半分おまじないみたいなものではあります。

正負電源の外部出力には、3ピンのDIN端子を採用してみました。入手が容易・安価・取り付けが簡単・・・などがポイント。規格的には100V・1Aが定格なので、この程度の電源なら問題ないでしょう。電源用のPower DIN端子も存在しますが、入手がお手軽ではないので・・・。

回路図


トランスを用いた自作ACアダプタ (回路図)

三端子レギュレータ後のLEDは、完全な無負荷状態にならないように入っています。また、逆電圧防止用のダイオードも挿入してあります。外付けユニットとする場合、後段に何も接続しない場合が十分に考えられるので、これらの安全対策は必ず施しておきましょう。キャンセルすると、電源オフ時に三端子レギュレータが逆電圧で壊れる可能性があります。

トランスの接続は、2次側出力が2系統のトランスを使った場合のものです。お手持ちのトランスにおける接続方法を確認して下さい。2系統出力トランスで正負出力させる場合、極性を間違えて接続するとトランスが焼ける可能性があります。発熱する場合は極性が間違っているので即時修正が必要です。今回使用したトランス(Nuvotem 70053K)の場合は以下のようになります。

70053K

実体配線図


トランスを用いた自作ACアダプタ (配線図) トランスを用いた自作ACアダプタ (正負電源出力仕様)。

配置図は整流~平滑基板のものです。現物写真と少々異なりますが、出力側に使えるコンデンサの在庫がなかったからなのでお気になさらず。三端子レギュレータに取り付ける放熱器は 16mm×16.5mmサイズを使うと丁度良い大きさです。

部品表


T170053K (15V・0.5A x 2系統)
U1+15V三端子レギュレータ (品種は何でも)
U2-15V三端子レギュレータ (品種は何でも)
D1-411EQS10 (耐圧がAC電圧の3倍以上のSBD)
D5-61N4148 (三端子レギュレータの保護)
C1-2電解コンデンサ 2200uF/35V以上
C3-6, 9-10フィルムコン 0.1uF
C7-8電解コンデンサ 47uF/25V以上
C11-12電解コンデンサ 1000uF/25V以上
R1-210kΩ
L1-2330uH
LED適当に
Fuse125V/1A位
コネクタDINコネクタ (3ピン)


トランスは好きなものを使って下さい。±15V仕様で作製したので、2次側出力が15V・0.5Aの品を使いました。±9Vや±12V仕様にすれば、アンプ側などのコンデンサ耐圧なども下げられるので色々な選択肢が広がるでしょう。

今回は、大きさと性能からNuvotem 70053Kを使いました。基板用トランスですので背が低く、トロイダルトランスなので漏れ磁束が少なくオーディオ向き。ケースとしてタカチYM-150を使っているので、丁度良いサイズです。

トロイダルトランスはRS、Digikey、共立などの通販で入手できます。入手が難しい場合は、普通のEIコアトランスでも構いません。EIコアで作製した場合でも、スイッチングACアダプタと比較すれば低ノイズに仕上がります。

整流用のダイオードはショットキーバリアダイオード(SBD)推奨です。一般整流用のダイオードでも動作的には差がありませんが、音質が変わってきます。コンデンサ類も音質が変わってくるので、好みの品を使ってみて下さい。

C1-2には全波整流後の電圧(AC電圧の√2倍)がかかります。余裕を持って35V以上の耐圧品を使いましょう。今回はKZHを使いました。

正負電源の外部出力端子には3ピンのDINコネクタを使いました。受けるアンプ側にも同様にDINコネクタを取り付けて下さい。接続ケーブルももちろん自作です。V+・V-・GNDをピンに半田付けし、ごく普通のAWG22なケーブル3本を束ねてねじってから編組チューブでまとめました。

トランスを用いた自作ACアダプタ (正負電源出力仕様)。

製作のポイント

  • ACラインのケーブルは、基本的にねじったほうが良いでしょう。少なくとも、2本のケーブルを束ねて接近させて下さい。
  • 電源、しかもわりと高圧なので、電源投入前にチェックを慎重にしておきましょう。
  • 出力部のコンデンサ容量にかかわらず、本電源ユニットから電源を供給するアンプ側にも電源デカップリングコンデンサは搭載しましょう。


使用感


やっぱり、スイッチング方式のACアダプタを使った場合と比べ、聞いた感じのノイズ感が違います。静けさがあり、音の分解能が高くなります。

スイッチングACアダプタでも電源部のフィルタをしっかりすれば同じくらいのレベルにはなりますが、それでも一枚上手でしょう。一度作れば使いまわせるのも利点なので、ぜひ作ってみて下さい。
電子工作 | [2012-04-04(Wed) 23:25:27]
Trackback:(0) | Comments:(7)
コメント:
ブログの方楽しく読ませていただきありがとうございます。
この記事を参考にACアダプタを作成しています。

質問なのですが、部品表のL1-2 330uHを地元の部品屋さんで購入しようとしたところマイクロインダクタがなく、ピーキングコイルならばありました。
いろいろ調べると同じようなのですが、名称が違うところに不安があります。

利用しても特に問題がないか教えていただけないでしょうか?
2013-12-11 水 11:16:15 | URL | かみ #87P5m456 [ 編集]
>かみ さん
コメントありがとうございます。

私もラジオ系などはさっぱりなのですが、用途に対しての名称でしょうね。
いくつかデータシート探しましたが、高域向けっぽいですが問題なさそうです。

L1-2はただのフィルタ用途ですので、抵抗値が低く電流が流せれば大丈夫かと思います。
コイルの値もそこまで厳密に決めたわけではないので、前後して構いません。
…というか、おまじない程度なので。壁コンセントからの電源ラインが汚くないなら、正直入れなくてもよいコイルだったりします。

直流抵抗が1Ω以下位で、電流が500mA流せれば文句なしですが…部品屋さんがある程度スペックを教えてくれるなら話がはやいのですけどね。
2013-12-11 水 22:18:57 | URL | kiry #- [ 編集]
こんばんは。HEXと申します。
オペアンプの駆動に両電源つくろうと思ってまして、参考にさせていただこうと思っています。

さて、共立で売ってるトロイダルコアのトランスを使って±16V両電源をつくろうと思ってます。

http://eleshop.jp/shop/g/gBB1414/
このトランスを使った場合正負どの程度の電流が取り出せるものでしょうか?LEDで両側で1.3mA程度ずつ損失が出るでしょうが、それ以外は両側だいたい99mA程度まで使用可能ということなのでしょうか?

勉強不足で申し訳ありませんが、ご教授いただけるとありがたいです。
2014-04-02 水 23:11:46 | URL | HEX #3ZJbkwrQ [ 編集]
> HEXさま
その考え方で合っていると思います。全力ならおおよそ100mAですね。
件のトランスを使ったキットが関連商品にありましたが、
こちらの取説も参考になるかと。

→http://eleshop.jp/shop/g/gD9E412/

ただ、AC18Vを整流するとDC25V近くになるので、レギュレータで10V位落とす計算になります。電流取るなら結構発熱すると思うので、放熱器はつけたほうが良さそうです。このキットにはついてないけれど。

あと、本当に正負100mAずつ出力させたいならもっと容量が大きなトランスが必要ですね。このキットでも正負合計で100mAと余裕をもって50%の出力までになっています。…まあヘッドホンアンプとかなら良いかな?
2014-04-03 木 00:51:05 | URL | kiry #G.Wk6TwM [ 編集]
はじめまして、Ryと申します。
±15vの電源を製作しようとこの記事にたどり着きました。
役立つ情報が沢山ありとても参考になります
私の経験としては、既存の回路図をみて組むことは幾度かあるのですが、
自分では設計できない初級者です。


ひとつ質問があります、
他の本などを読んでいると
「三端子レギュレーターには損失電圧(~3v程度)を考え、出力電圧よりも高い電圧を入力する。」
と記事を読んだのですが、

この回路ではトランスから15vずつ入力していて、
三端子レギュレーターからは±15v取れるのは、
±で損失が打ち消していると考えればいいのでしょうか?

未熟者で申し訳ありませんが、教えていただけないでしょうか?
2016-12-12 月 11:47:32 | URL | Ry #- [ 編集]
Ryさん
はじめまして。あまり更新してなくて申し訳ない…

さて、ご質問についてですが「三端子レギュレータに入力するのはトランスの出力である"交流15V"ではなく、整流後の"約20Vの直流"だから」という回答になるでしょうか。

まずは「整流回路」や「ブリッジ整流」などで適当に検索してみてください。あと「交流 実効値 最大値」でもチェックして頂いて。

そのうえで順を追って見ていきますと…

1.家庭用電源AC100Vをトランスで降圧(→ AC15V)
2.降圧したAC15Vをダイオードブリッジで全波整流(→ DC20V前後・脈流あり)
3.整流後のDC20Vを三端子レギュレータ(7815)で降圧(→ DC15V・平滑)

家庭用電源の交流100Vから直流15Vを取り出す流れはこんな感じになります。負電源側も符号が変わる(GND挟んで波形が逆になる)だけで同様です。

整流後の直流電圧は交流電圧の実効値x√2ですから約21Vで、実際にはダイオードの電圧降下などにより約20Vとなります。三端子レギュレータは、整流後の直流に乗っている脈流部分を含めた5V分を切り捨てる事で、脈流のないキレイな直流15Vを出力する役割をしているわけですね。
2016-12-12 月 20:34:45 | URL | kiry #G.Wk6TwM [ 編集]

kiry様

早々にお答えいただき有難うございます。
私に不足している部分が何なのか、何を学べばよいの教えていただき助かりました。
整流を理解せず「AC15VはDC15V」だと勝手に思い込んでいました、無知は怖いものですね。
大変勉強になります。

引っかかっている部分がすっかり取れました、有難うございました。
2016-12-12 月 22:56:42 | URL | Ry #- [ 編集]
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