既に色々な方がやられている改造ですが、K701をバランス化してみました。

既に広く知られている事ですが、K701は左右チャンネルでGND線が別になっている4芯ケーブル構造ですので、プラグを交換するだけでバランス対応に改造出来ます。
他の皆様と違う点としては…使ったプラグがDIN端子と格安な事(苦笑)。前記事にコメント頂いたミニXLR端子もかっこ良いですし、AKG使いとしても非常に惹かれるのですが…DIN端子はあまりにも安い。
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*2014/05/09…
上記のような書き出しで書いた記事ですが、現在はminiXLR 5pinコネクタに変更しました。
改造内容は記事の通りですが、ピンアサインについては「各社バランスコネクタのまとめ。 」の記事を参照して下さい。
今回は5ピンのDIN端子を使いました。規格的には100V/1A位流せますし、コネクタの信頼性も十分でしょう。
業界標準な規格があればそれに従うのが良いのですが、3ピンXLR×2ケだったりTRS×2ケだったり…。ポータブル方面でもヒロセコネクタ6ピンだったり、独自規格だったり…と、「コレにしておけばどれでも使える!」という標準規格が無いようで。一応XLR端子でのステレオ伝送規格はあるようですが、採用例はぺるけ式位…。
というわけで、「どうせローカルなら安くて入手しやすいモノを!」という考えに。もし他のバランスHPAを接続する事になったら、「変換ケーブルを作って対応すれば良い」と割りきってみました。
今回使ったモノ。
DIN端子はちょっとした電子部品店なら大抵扱いがあると思います。今回は、サトー電気 町田店にて購入。5ピンプラグが95円、中継ジャックが273円でした。もしこの記事を参考にする場合、DIN端子の選択に注意してください。DIN端子には穴の配置が180度のものと240度のものがあります。現物を見れば一目瞭然ですが、通販だと間違う可能性がありますので注意。
まずはK701のケーブルを切断しましょう。今回は元々のプラグを利用してシングルエンド-バランス変換ケーブルを作るため、プラグ側から50cm位のところで切断しました。
切断後、グレーの被覆を2cm位剥きます。この時、外被と一緒に内部芯線を傷つけないように注意が必要です。ナイフで切れ目を入れつつ、ケーブルを折り曲げ被覆を伸ばしながらナイフを押し付けるようにすると内部の芯線を傷つけずにカット出来ると思います。

被覆を剥がすと、芯線4本と構造維持用の糸が出てきます。糸は邪魔なので根本で切ってしまいましょう。次に、出てきた芯線の被覆を剥がします。細いケーブルなので、有ればケーブルストリッパを使いたいところ。芯線の太さはAWG24相当の様です。
芯線の先を5mm~1cm位剥いたら、内部銅線をねじっておきましょう。内部構造維持のためか、細い繊維が撚り込まれていますが、邪魔ならカットしてしまいましょう。それほど気にせず一緒にハンダ付けしても大丈夫ですが。
内部銅線が露出したら、まずは予備はんだしておきます。この時、あまり時間をかけ過ぎると被覆がどんどん溶けていきます。耐熱性が皆無ですので注意。…とはいえ、ハンダが甘いとトラブルの元ですので、多少被覆が溶けても気にしない方向で。あと、プラグ側も予備はんだしておくと良いでしょう。
まずは、芯線の色を確認しましょう。K701の場合、芯線は赤、黄、黒、白の4色となっています。どの線が何かというと・・・。
K701・芯線アサイン
以上のようになっています。5ピンDIN端子のピンアサインは適当で良いのでしょうが、とりあえずXLRの例に従ってみました…ただし、ピン番号だけ。
今回の5ピンDIN端子ピンアサイン
プラグカバーを先にケーブルに通したら、半田付けをします。プラグ・ケーブルとも予備はんだをしておけば、ハンダゴテで加熱しながらケーブルを差し込めば半田付けが完了します。今回は使いませんでしたが、ハンダ付け前に熱収縮チューブも仕込んでおいたほうが良いでしょう。絶縁性は確実な方が良いですから。

ここまでと同じ要領で、切断したプラグ側のケーブルも処理して中継ジャックと結線します。両方できたら、テスタで導通チェックしてみましょう。各チャンネルのHOT・COLD間が約60Ωを示し、左右チャンネル間では導通が無ければOKです。シングルエンド変換ケーブルにも接続し、こちらも導通チェックしましょう。コチラは、プラグのGNDに対して左右チャンネルとも約60Ωになっていれば大丈夫。
導通チェックが完了したら、DIN端子根本の金属部をペンチで折込み、ケーブルを固定します。しっかり固定することで、ハンダ付け部分が断線する可能性を下げることが出来ます。ここまで完了したら、プラグカバーをはめ込んで完了です。
最後に、適当な音源を聞いて位相や音量差などを確認してみましょう。結線の確認だけならシングルエンド変換後でもOKですが、やはりバランスアンプが欲しいところ。聞いてみても問題なければ終了です。DIN端子ですが、思ったよりも見た目にマッチしているのでこれもアリかと。色がアレですが…グレーの熱収縮チューブでも探してカバーしても良いかもしれませんね。
本記事は、以下のサイトを参考に作成しました。
vacu.um-tu.be » AKG K701のバランス化
ヘッドホン 不定期コラム 第48回 K701のバランス化
Balanced Project

既に広く知られている事ですが、K701は左右チャンネルでGND線が別になっている4芯ケーブル構造ですので、プラグを交換するだけでバランス対応に改造出来ます。
他の皆様と違う点としては…使ったプラグがDIN端子と格安な事(苦笑)。前記事にコメント頂いたミニXLR端子もかっこ良いですし、AKG使いとしても非常に惹かれるのですが…DIN端子はあまりにも安い。
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*2014/05/09…
上記のような書き出しで書いた記事ですが、現在はminiXLR 5pinコネクタに変更しました。
改造内容は記事の通りですが、ピンアサインについては「各社バランスコネクタのまとめ。 」の記事を参照して下さい。
バランス化改造
今回は5ピンのDIN端子を使いました。規格的には100V/1A位流せますし、コネクタの信頼性も十分でしょう。
業界標準な規格があればそれに従うのが良いのですが、3ピンXLR×2ケだったりTRS×2ケだったり…。ポータブル方面でもヒロセコネクタ6ピンだったり、独自規格だったり…と、「コレにしておけばどれでも使える!」という標準規格が無いようで。一応XLR端子でのステレオ伝送規格はあるようですが、採用例はぺるけ式位…。
というわけで、「どうせローカルなら安くて入手しやすいモノを!」という考えに。もし他のバランスHPAを接続する事になったら、「変換ケーブルを作って対応すれば良い」と割りきってみました。
1.準備
今回使ったモノ。
- DIN端子 5ピンプラグ
- DIN端子 5ピン中継ジャック
- はんだ付け用具一式
DIN端子はちょっとした電子部品店なら大抵扱いがあると思います。今回は、サトー電気 町田店にて購入。5ピンプラグが95円、中継ジャックが273円でした。もしこの記事を参考にする場合、DIN端子の選択に注意してください。DIN端子には穴の配置が180度のものと240度のものがあります。現物を見れば一目瞭然ですが、通販だと間違う可能性がありますので注意。
2.ケーブルの末端処理
まずはK701のケーブルを切断しましょう。今回は元々のプラグを利用してシングルエンド-バランス変換ケーブルを作るため、プラグ側から50cm位のところで切断しました。
切断後、グレーの被覆を2cm位剥きます。この時、外被と一緒に内部芯線を傷つけないように注意が必要です。ナイフで切れ目を入れつつ、ケーブルを折り曲げ被覆を伸ばしながらナイフを押し付けるようにすると内部の芯線を傷つけずにカット出来ると思います。

被覆を剥がすと、芯線4本と構造維持用の糸が出てきます。糸は邪魔なので根本で切ってしまいましょう。次に、出てきた芯線の被覆を剥がします。細いケーブルなので、有ればケーブルストリッパを使いたいところ。芯線の太さはAWG24相当の様です。
芯線の先を5mm~1cm位剥いたら、内部銅線をねじっておきましょう。内部構造維持のためか、細い繊維が撚り込まれていますが、邪魔ならカットしてしまいましょう。それほど気にせず一緒にハンダ付けしても大丈夫ですが。
内部銅線が露出したら、まずは予備はんだしておきます。この時、あまり時間をかけ過ぎると被覆がどんどん溶けていきます。耐熱性が皆無ですので注意。…とはいえ、ハンダが甘いとトラブルの元ですので、多少被覆が溶けても気にしない方向で。あと、プラグ側も予備はんだしておくと良いでしょう。
3.結線
まずは、芯線の色を確認しましょう。K701の場合、芯線は赤、黄、黒、白の4色となっています。どの線が何かというと・・・。
K701・芯線アサイン
- 赤・・・右チャンネル・HOT
- 黒・・・右チャンネル・COLD
- 黄・・・左チャンネル・HOT
- 白・・・左チャンネル・COLD
以上のようになっています。5ピンDIN端子のピンアサインは適当で良いのでしょうが、とりあえずXLRの例に従ってみました…ただし、ピン番号だけ。
今回の5ピンDIN端子ピンアサイン
- 1番・GND
- 2番・左チャンネルのHOT・・・黄
- 3番・左チャンネルのCOLD・・・白
- 4番・右チャンネルのHOT・・・赤
- 5番・右チャンネルのCOLD・・・黒
プラグカバーを先にケーブルに通したら、半田付けをします。プラグ・ケーブルとも予備はんだをしておけば、ハンダゴテで加熱しながらケーブルを差し込めば半田付けが完了します。今回は使いませんでしたが、ハンダ付け前に熱収縮チューブも仕込んでおいたほうが良いでしょう。絶縁性は確実な方が良いですから。

ここまでと同じ要領で、切断したプラグ側のケーブルも処理して中継ジャックと結線します。両方できたら、テスタで導通チェックしてみましょう。各チャンネルのHOT・COLD間が約60Ωを示し、左右チャンネル間では導通が無ければOKです。シングルエンド変換ケーブルにも接続し、こちらも導通チェックしましょう。コチラは、プラグのGNDに対して左右チャンネルとも約60Ωになっていれば大丈夫。
導通チェックが完了したら、DIN端子根本の金属部をペンチで折込み、ケーブルを固定します。しっかり固定することで、ハンダ付け部分が断線する可能性を下げることが出来ます。ここまで完了したら、プラグカバーをはめ込んで完了です。
最後に、適当な音源を聞いて位相や音量差などを確認してみましょう。結線の確認だけならシングルエンド変換後でもOKですが、やはりバランスアンプが欲しいところ。聞いてみても問題なければ終了です。DIN端子ですが、思ったよりも見た目にマッチしているのでこれもアリかと。色がアレですが…グレーの熱収縮チューブでも探してカバーしても良いかもしれませんね。
参考サイト
本記事は、以下のサイトを参考に作成しました。
vacu.um-tu.be » AKG K701のバランス化
ヘッドホン 不定期コラム 第48回 K701のバランス化
Balanced Project
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